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カッコつけないのがカッコいい

転職したばかりの人が、しばしば陥(おちい)るワナがあります。「できるアピール」と呼ばれるカッコつけのことです。新しい環境に飛び込むと、誰でも「やる気モード」のスイッチが入ります。「何でもできる」という錯覚に陥り、「私、新人ですが、仕事ができてしまいます!」とアピールしたくなりがちです。早く職場の人たちに「認められたい」と焦るあまりに、自己を過剰演出してしまいます。

普段の自分のテンションをかなり上回る勢いを出してしまい、周りから「ちょっと変じゃない?」と思われるほどなのに、自分ではまったくそれを感じられない、むしろ皆から「素敵な人が入社した」と思われていると誤解してしまいます。1~2ヶ月もすると「ガソリン切れ」が起こり、元気がでなくなって「休みたい」と思うことになるのですが、転職したばかりの身にはまだ「有給休暇」がありません。そんなワナにはまらないよう、「普通」に力を発揮するのが一番です。転職者にはスタートダッシュなど必要ありません。新しい会社での人生は長いのですから、ゆっくり、じっくりと成果を目指すのが王道です。

真面目にひたすらゴールを目指すこと!


中途入社の新人に周りが期待することは、「結果を出すこと」ではなく、「結果を出すことにこだわること」。つまり、一所懸命に仕事にとりくむ姿勢です。どんな仕事も「プロセス」が大切で、成果はそのプロセスの結果に過ぎないことを、多くの人が経験的に知っています。また、仮に転職してすぐに大きな成果を挙げたとしても、「運」だと思われるだけで「実力」を認められることはありません。

仮に「実力」だと思われてしまえば、以降はさらに良い結果を出さなければならなくなります。それができれば良いのですが、仕事というものはいつもうまくいくわけではありません。成果がでなくなれば、「何だ、ただの運か」と蔑(さげす)まれ、そのレッテルは将来にわたってなかなか消せなくなります。良い仕事をしても、「どうせまた、運だろ」と思われてしまうでしょう。スタンドプレーやパフォーマンスをすることなく、実直に地道に仕事をすることが大切なのです。かっこつけたいときに我慢して、ただひたすら頑張ることが近道なのです。

時間がかかるのは当たり前!

真面目に誠実に職務に取り組む姿勢を見せれば、次第に周りの信頼を得られます。ただし、そうした信頼を十分に得るためには時間が必要です。ひと月やふた月で結果を出そうなどとは考えるべきではありません。2年とか3年かけて、しっかりと実力を認めてもらおうというスタンスを持つべきです。仮にその間に目立った成果がなかったとしても、普段の仕事ぶりは必ず評価されるものです。

新しい会社で、本物の信頼を得たいと望むのなら、「カッコつけずに頑張る」ことが大切です。謙虚にひたむきに働く人は誰からも好かれます。地道な努力が実ったときには、周りのすべての人が祝福してくれるでしょう。そうなったときに初めて「仲間」になれるのです。

人の評価は常に流動的なものですが、地に足をつけた努力は必ず認められます。焦ってカッコつけることなく、あくまでも「カッコつけない」を目指せば、カッコ良くなれるでしょう。