HOME< Job search< Free

フリーで仕事をすることの難しさ

業種によっては、いつかは会社から独立したい、という希望を持っている方も少なくないでしょう。 もちろん、実力さえあれば、フリーの方がはるかに稼ぐことができるケースもあります。しかし、いざフリーになってしまうと、かつては足かせのようの思えていた会社という存在にどれだけ助けられていたかを知ることになるかもしれません。

フリーになれば、そこで得た収益はすべて自分のものにすることができます。しかし、すべての責任を自分で持たなければならない、という責任が常に伴っている、ということも忘れないようにしなければなりません。

独立すれば稼ぐことができる…だけど


ここでも実例を挙げてお話をしたいと思います。 損害保険の損害額の鑑定人をしているKさんは、30代半ばで大手の鑑定会社から独立してフリーの鑑定人としての仕事をスタートしました。

この業界は意外と個人や、小規模の法人の数も多く、その地域の保険会社のサービスセンターにちょっとしたコネがあればフリーで仕事をすることはそれほど難しくはありません。

損害保険協会の鑑定人という資格を持っている人材も不足していますので、しっかりと営業をすることができれば、仕事が途切れてしまうこともほとんどありません。

もちろん、大手の鑑定会社に10年以上勤めてきた彼は、地域のサービスセンターにも顔が利きますし、営業も得意としていました。

だからこそ、フリーでやって行くことができる、と判断して独立したのです。 しかし、そこには以外な落とし穴が待っていました。

会社では当たり前にやっていたことが…

独立してからしばらくは順調に仕事を受けることができていましたので、収入も大幅にアップし、Kさんは心から独立して良かった、と感じていました。

しかし、以前の会社の慣習として当たり前にやっていたことが仇となってしまう時がやってきました。 基本的には、鑑定人はあくまでその結果を保険会社や被害者に報告することが仕事です。しかし、保険会社がわざわざ鑑定を依頼してくるような案件は基本的に、少し厄介なものが多いのです。

被害者がゴネそうな時などに、支払額の交渉まで含めて以来してくる、というケースも少なくないのです。 交渉は、以前の会社では当たり前にやっていましたので慣れたものです。しかし、示談に向けての交渉は法的に弁護士以外の第三者にはできないのです。法に定められていますので、もし、違反してしまうと罰せられることになります。

なので、フリーの鑑定人は基本的に絶対に交渉を行うことはありません。しかし、規模の大きな鑑定会社であれば、最悪の場合は自社内の弁護士の名前を借りることにして、「打ち合わせ」と称した交渉を行うことが慣習的に行われていました。

鑑定会社出身のKさんは、つい以前からの流れで交渉まで含めた依頼を受けてしまい、それが大きなトラブルに発展してしまったのです。 もちろん、フリーで仕事をしているKさんには弁護士なんかついていません。もちろん、顧問弁護士はいますが、一歩間違えれば示談屋ともとられてしまうような行為に力を貸してくれるはずもありません。

こうして、Kさんは社会的な信用を失うはめになってしまったのです。

フリーになることによって収入を増やすことはもちろん可能です。しかし、それだけのリスクが存在していることも忘れてはなりません。